屋根・外壁修理で火災保険を使う前に確認したい7項目

こんにちは。株式会社住まいるペイント、代表の堺俊之です。
台風や強風のあと、屋根や外壁の傷みが気になっていたところに、
「火災保険を使えば修理できますよ」
「自己負担ゼロで工事できるかもしれません」
「保険申請はすべてこちらで対応します」
このように声をかけられたことはありませんか?
結論から申し上げると実際に、台風や強風などによる被害が火災保険の補償対象になる場合はあります。
ただし、火災保険が使えるかどうかは、契約内容や被害の状況によって異なります。
工事会社が保険金の支払いを保証することはできません。
建物の修理を考えているときに、保険を使って費用を抑えられると聞けば、気になるのは当然です。
一方で、保険の話をきっかけに契約を急がされ、思わぬトラブルにつながるケースにも注意が必要です。
大切なのは、保険が使えるかどうかだけで判断しないこと。
まずは屋根や外壁のどこに、どのような症状が出ているのか。その原因は何か。
どのような修理が必要なのかを確認することが先決です。
目次
火災保険で屋根・外壁の修理はできる?
火災保険という名前から、火事による被害だけが対象だと思われる方もいるかもしれません。
しかし、契約内容によっては、風災・雹災・雪災などによる建物の損害が補償対象になる場合があります。
例えば、台風や強風によって屋根材が破損したり、飛来物によって外壁が傷ついたりした場合、契約内容や被害状況によっては保険金の支払い対象となる可能性があります。
ただし、すべての損傷が補償されるわけではありません。
火災保険の対象になるかは、契約内容と被害状況で変わる
確認したいのは、主に次の3点です。
- 契約内容: 風災などの補償が付いているか
- 被害の状況: 補償対象となる事故によって損害が生じたと考えられるか
- 契約上の条件: 免責金額や支払限度額など、どのような条件が設定されているか
同じように屋根が傷んでいても、保険契約や被害の原因が違えば、判断も変わります。
また、経年による色あせや劣化、さびなどは、一般に風災などの事故による損害とは区別して考える必要があります。
「台風のあとに傷んでいることに気づいた」という事実だけで、台風が原因だと断定することはできません。
保険金が支払われるかどうかは、保険会社が判断する
工事会社が建物を点検し、風災による損傷の可能性を指摘することはできます。
しかし、それだけで保険金の支払いが決まるわけではありません。
最終的な判断は、契約内容や提出された資料などを踏まえて保険会社が行います。
そのため、「必ず保険金が出ます」「この工事は保険で全額まかなえます」といった説明を、そのまま信じて契約するのは避けましょう。
火災保険を検討する場合は、まず保険証券や契約内容を確認し、加入している保険会社または代理店に相談することが大切です。
こんな勧誘には注意!契約を急ぐ前に確認したいこと
屋根や外壁の修理に関する相談では、「火災保険が使える」という説明をきっかけに契約を勧められることがあります。
もちろん、保険について案内する業者がすべて問題のある業者というわけではありません。大切なのは、説明の内容を確認し、納得できない点があればその場で契約しないことです。
特に、次のような言葉には注意してください!
1.「必ず保険金が出ます」
保険金が支払われるかどうかは、保険会社が契約内容や損害状況を踏まえて判断します。
点検をした工事会社が、支払いを確約することはできません。
「保険金が出る前提」で工事の契約を進めるのではなく、補償の有無や条件を保険会社に確認しましょう。
2.「今日契約すれば自己負担ゼロです」
保険金が支払われるかどうか、いくら支払われるかは、事前に確定できるとは限りません。
保険金が支払われなかった場合や、想定より少なかった場合に、工事費用を誰が負担するのかも重要です。
契約を急がせる説明を受けたときは、見積もりや契約条件を持ち帰り、落ち着いて検討してください。
3.「経年劣化でも台風被害として申請できます」
実際の損傷原因と異なる内容で申請することは避けなければなりません。
屋根や外壁には、風雨による損傷だけでなく、紫外線や経年による劣化、以前からあった傷みなど、さまざまな症状が現れます。
何が原因で傷んだのかを確認し、事実に沿った資料を用意することが大切です。
4.「保険会社への連絡は全部こちらで行います」
業者が書類の準備などを手伝う場合でも、保険契約の内容や申請内容を、契約者自身が把握しておくことは重要です。
どのような内容で連絡・申請するのか、費用は発生するのか、契約者が何を確認すべきなのかを説明してもらいましょう。
内容がよく分からないまま、手続きをすべて任せきりにするのはおすすめできません。
5.「当社で工事しない場合は、保険金の一部を支払ってください」
保険金の申請をサポートする契約や工事契約には、独自の費用や解約条件が設けられている場合があります。
工事を依頼しない場合に費用が発生するのか、契約を解除するときにどのような条件があるのかを、契約前に確認してください。
説明を受けても理解できない場合は、その場で署名せず、契約書を持ち帰って検討しましょう。
契約前に確認したい7項目
保険の話が出たときは、次の7項目を順番に確認すると、判断しやすくなります。
① 損傷した場所と状態が分かる写真はあるか
屋根や外壁のどの部分に、どのような損傷があるのかを確認しましょう。
写真があれば、実際の状態を把握しやすくなります。
撮影日や撮影場所も整理しておくと、後から確認するときに役立ちます。
⚠️ただし、屋根に上るのは転落などの危険があるため、ご自身で無理に確認しようとせず、専門業者に点検を依頼してください。
② 台風などの被害と、以前からの劣化を区別しているか
建物の損傷には、突発的な事故によるものと、時間をかけて進行したものがあります。
例えば、屋根材の割れやずれ、外壁のひび割れなどが見つかっても、見た目だけで原因を断定できるとは限りません。
周辺の状況や過去の写真、損傷の状態などを確認し、分かることと判断が難しいことを分けて説明してもらいましょう。
③ 被害が発生した時期を整理しているか
保険会社に相談する際は、いつごろ、どのような出来事があり、いつ損傷に気づいたのかを整理しておくと役立ちます。
気づいた日と、実際に被害が発生した日は異なる場合があります。
分からないことを無理に断定せず、分かる範囲で経緯を伝えましょう。
④ 工事を契約する前に、保険会社や代理店へ確認したか
保険が使えるかどうかを確認するために、工事契約を先に結ぶ必要はありません。
まずは加入している保険会社や代理店に相談し、補償内容や必要書類、申請手続きについて確認しましょう。
不明点があれば、業者の説明だけで判断せず、保険会社にも直接質問することをおすすめします。
⑤ 見積もりの工事内容が具体的に書かれているか
見積もりには、どこを、どのように直すのかが分かる内容が必要です。
「屋根補修一式」「外壁補修一式」といった記載だけでは、実際にどのような工事が行われるのか分かりにくいことがあります。
損傷箇所、補修方法、数量、材料、金額などについて、納得できる説明を受けましょう。
また、保険の対象になる可能性がある修理と、経年劣化への対応として必要な工事は、分けて説明してもらうと判断しやすくなります。
⑥ 申請サポートや調査に別途費用がかかるか
保険申請のサポートや調査について、費用が発生する場合があります。
「無料」と説明された場合でも、どこまでが無料なのか、契約しなかった場合に費用がかかるのかを確認してください。
費用の条件が口頭説明だけになっていないか、書面にも記載されているかを確認しておくと安心です。
⑦ 解約条件や、保険金が支払われなかった場合の扱いを確認したか
工事契約や申請サポートの契約には、解約条件や費用負担に関する規定が設けられている場合があります。
特に確認したいのは、次の点です。
- 保険金が支払われなかった場合、工事を取りやめられるか
- 工事を取りやめた場合、費用が発生するか
- 申請サポートの契約を解除できるか
- 途中で解約した場合、違約金や手数料がかかるか
契約内容を十分に理解し、納得してから署名しましょう。
この7項目を確認するだけでも、保険の説明と工事の必要性を切り分けて考えやすくなります。
保険の話より先に建物を診ます!
私なら、最初から「保険で直せます」とは判断しません。
先に確認するのは、どこが、どのように傷み、何が原因と考えられるのかです。
台風後に見つかった損傷でも、すべてが台風によるものとは限りません。
反対に、見た目が小さくても、風で板金の固定部が緩んでいる場合など、塗装だけでは解決しないこともあります。
そのため、損傷箇所を写真で記録し、事故による可能性がある部分と、以前から進んでいた劣化を分けて説明します。
そのうえで、保険についてはお客様から加入先へ確認していただき、必要な工事の範囲を整理する。
この順番が、お客様にとって最も分かりやすいと考えています。
屋根は危険ですので、お客様ご自身で上らないでください。
地上や窓、ベランダなど安全な場所から撮影できる範囲で記録し、詳細は専門職による確認に任せてください。私たち住まいるペイントは、屋根や外壁の修理を考えるとき、最初に確認すべきなのは「保険が使えるか」だけではないと考えています。
大切なのは、建物にどのような症状があり、その原因は何で、どのような処置が必要なのかを見極めることです。
私たちが大切にしている考え方は、「塗る会社ではなく、診る会社」。建物の状態を確認してから、必要な工事を考える「診断ファースト」です。
まず、何が起きているのかを確認する
屋根や外壁に傷みが見つかった場合、見た目だけで原因を決めつけることはできません。
台風や強風による損傷の可能性があるのか。以前からの劣化が進んでいるのか。複数の要因が重なっているのか。
損傷の状態や周囲の状況、確認できる過去の記録などを踏まえて、原因を考えていきます。
もちろん、点検だけで原因を特定できない場合もあります。
そのときは、分からないことを無理に断定せず、判断できる範囲と難しい範囲をお伝えすることが大切だと考えています。
必要な工事と、今すぐ必要ではない工事を分ける
建物の状態によっては、早めに補修したほうがよい部分もあれば、経過を見ながら対応を検討できる部分もあります。
見つかった症状をすべて一度に直すのではなく、どこにどのような対応が必要なのかを整理することで、修理の優先順位を考えやすくなります。
そのうえで、工事内容と費用を確認し、ご自身で納得できる方法を選んでいただきたいと思っています。
工事の品質は、保険が使えるかどうかとは別の問題
保険金が支払われるかどうかと、工事が適切に行われるかどうかは、別々に考える必要があります。
住まいるペイントでは、下地補修、防水、シーリング、塗装など、それぞれの工事内容に応じて専門性を踏まえた施工体制を整えています。
また、現場経験のある社員が施工管理を行い、工事の進み具合を写真などで記録しながら、施工内容を確認しています。
工事が終わればそれでよいのではなく、どのような作業を行ったのかをお客様に分かりやすくお伝えすることも、大切な仕事の一つです。
住まいの状態を正しく把握し、必要な工事を見極めること。
それが、私たちの考える「建物の主治医」としての役割です。
住まいるペイントの建物診断や考え方については、こちらの記事でもご紹介しています。
▶️住まいるペイント代表の考え方・取り組みはこちら
訪問販売で契約してしまった場合はどうすればいい?
「その場で契約してしまったけれど、よく考えると不安になった」
このような場合でも、すぐにあきらめる必要はありません。
訪問販売に該当する契約では、特定商取引法に基づき、法定書面を受け取った日などを起算日として、原則8日以内であればクーリング・オフができる場合があります。
ただし、契約の経緯や取引の内容によって適用関係が異なるため、すべての契約が一律に対象になるわけではありません。
不安がある場合は、契約書や関連書類を手元に用意し、消費者ホットライン「188(いやや!)」に相談してください。
業者から強く契約を迫られている場合や、説明と契約内容が違うと感じる場合も、一人で抱え込まずに相談することをおすすめします。
参考:消費者庁「訪問販売」
よくある質問
Q.火災保険で屋根修理や外壁修理ができることはありますか?
はい。契約内容によっては、台風や強風などによる損害が補償対象になる場合があります。
ただし、すべての損傷が対象になるわけではありません。
補償内容や免責金額などを確認し、加入している保険会社や代理店に相談してください。
Q.無料点検を勧められました。断ったほうがよいですか?
無料点検そのものが問題というわけではありません。
ただし、点検の目的や範囲、屋根に上るかどうか、撮影した写真の扱い、点検後に費用が発生する可能性などを確認しましょう。
点検後に不安をあおられたり、その場で契約を迫られたりした場合は、すぐに決めず、別の専門業者にも相談すると安心です。
Q.台風による損傷と、経年劣化はどうやって見分けますか?
損傷の形状や周辺の状況、過去の写真、被害が発生した時期などを確認し、原因を考えます。
ただし、見た目だけで原因を明確に特定できない場合もあります。
判断が難しいときは無理に断定せず、確認できた事実を整理したうえで、必要に応じて保険会社に相談することが大切です。
Q.訪問販売で屋根修理を契約してしまいました。解約できますか?
契約の内容や経緯によっては、クーリング・オフなどの制度を利用できる場合があります。
訪問販売に該当する契約では、法定書面を受け取った日などを起算日として、原則8日以内が対象となる場合があります。
判断に迷う場合は、契約書などを用意して消費者ホットライン「188」に相談してください。
主治医からの処方箋
屋根や外壁の傷みが気になったとき、「火災保険が使えるなら、早く修理したい」と思うのは自然なことです。
しかし、保険が使えるかどうかを先に考えすぎると、本当に必要な工事や、建物の現状を見落としてしまうことがあります。
大切なのは、次の順番で考えることです。
- 建物を診る: どこに、どのような症状があるのか確認する
- 原因を考える: 風災などの事故による損傷か、経年による劣化かを整理する
- 保険を確認する: 加入している保険会社や代理店に補償内容を相談する
- 工事を選ぶ: 必要な工事内容と費用を確認し、納得してから契約する
保険金が出るかどうかだけで、工事の必要性が決まるわけではありません。
建物に必要な処置を見極め、保険のことも含めて一つずつ確認していく。
それが、大切なお住まいを長く守るための第一歩です。
屋根や外壁の状態が気になったら、まずは建物の点検から
住まいるペイントでは、練馬区・中野区・杉並区を中心に、屋根や外壁の状態を確認し、必要な補修やメンテナンスについてご案内しています。
「台風のあと、屋根の状態が気になる」
「訪問業者に修理を勧められたけれど、判断できない」
「今すぐ直すべき部分と、様子を見られる部分を知りたい」
このようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
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著者プロフィール

堺 俊之(さかい としゆき)
株式会社住まいるペイント 代表取締役。
外装劣化診断士・窯業サイディング塗替診断士・自然災害鑑定士。
高校卒業後、最初に就いた仕事はメインフレームのCOBOL・C言語のプログラマ。
その後、塗装、電気工事、不動産の用地仕入れ(累計76区画)、注文住宅の現場監督、下地・防水の職長(2年)と、建築と住まいに関わる現場を多面的に歩む。
1995年にサカイ美装として創業後、大規模修繕の現場で下地補修・防水の職長を務め、注文住宅の現場監督、リフォーム営業を経て2019年に法人化。
30歳のとき外傷性くも膜下出血を伴う事故を経験し、練馬区を中心に外壁塗装・防水の「診断ファースト」を実践。
「見えないところを手抜きしない」という仕事観の原点となった。
約30年にわたり、練馬区を中心とした外装リフォームの診断と施工管理に携わる。
建物の声を聞き、症状ではなく原因に処方する「建物の主治医」
メディア・所属
・リフォーム産業新聞に複数回掲載
・練馬区の推奨業者地域最良のおすすめ塗装業者紹介サービス
・「ペイプロ」からの密着取材
・プロタイムズ加盟店〔練馬石神井店〕
参考資料
- 日本損害保険協会「令和8年台風第25号に伴う災害により被害を受けられた皆様へ」(2026年9月24日公表、9月30日更新)
- 日本損害保険協会「住宅の修理などに関するトラブルにご注意」
- 国民生活センター「ご用心 災害に便乗した悪質商法」(2026年6月29日更新)
- 国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」(2026年7月31日更新)
- 消費者庁「特定商取引法ガイド―訪問販売」(ページ上の更新日表示は確認できません)
最終的には、塗装業者の誠実さで命運を分けます!
建物の塗替えをする際に、何よりも大切なのは、「塗料の機能は、塗装職人の技術による適切な塗装により、建物を長く良い状態に保ってくれる」ということです。
建物の状況によって、最適な塗料は変わります。
” 家の表情が変わると生活が変わる “
塗装の技術力とご提案には、ぜひ一度、練馬区の塗装会社〈住まいるペイント〉にご相談ください。誠実な対応をさせていただきます。