失敗しない外壁塗装・外装リフォームの話|第1回「外壁を塗るのは何のためですか」

「外壁塗装は何のためにするのですか?」

皆さまは、この質問にどう答えますか?
「外壁が色あせてきたから」「築10年を過ぎたから」「ご近所が塗り替えを始めたから」「家をきれいに見せたいから」
確かに、どれも間違いではありません。
しかし私は30年以上この業界に携わってきて、一番最初にお伝えしたいことがあります。
それは、「外壁塗装は家を守るために行うもの」ということです。
塗装会社の社長が、塗装そのものの話から始めないのは、少し変に聞こえるかもしれませんね。
しかし、これから外壁塗装をご検討される皆様に、私が最初にお伝えしたいのは、「塗料の種類」でも「工事の価格」でもありません。
「そもそも、なぜ外壁を塗るのでしょうか?」
まずは、この大切な問いから始めさせてください。

「塗ること」自体が目的になっていませんか?

外壁塗装を考えるきっかけは、お客様によってさまざまです。

  • 外壁の色あせや汚れが目立ってきた
  • 新築から築10年を過ぎた
  • ご近所さんが外壁塗装を始めた

このようなきっかけから、多くの場合、お話はすぐに「どの塗料がいいのか?」「費用はいくらかかるのか?」という具体的な方向へと進んでいきます。
ですが、その前に一度だけ立ち止まって考えていただきたいのです。
外壁を塗るのは、家を「きれいにするため」でしょうか?
もちろん、半分は正解です。
しかし、それだけが目的ならば、数年でまた色あせて、また塗り直す……という堂々巡りになってしまいます。
私が考える答えは、ただひとつです。
外壁を塗る本当の目的は、「皆様の大切な家を守るため」です。

雨風や紫外線は、毎日休むことなく家を傷つけようとします。
その容赦ない攻撃を一番外側で受け止め、奥にある「家そのもの」を守っている盾。それが塗膜(とまく=塗装の膜)なのです。
塗装とは、家を美しく飾るためというより、家の寿命を延ばし、健康な状態を保つために行うものです。

塗装はゴールではなく「手段」です

ここが家づくり・家守りにおいて一番大事なところですので、はっきりと申し上げます。
「塗装」は目的ではありません。家を守るための「手段」です。
目的(家を守る)と、手段(塗る)を取り違えてしまうと、業者選びの基準がおかしくなってしまいます。
「どの塗料か」「いくらか」ばかりを比較してしまい、肝心の「この工事で、本当に家は守られるのか?」という視点が抜け落ちてしまうのです。
どれほど最高級の塗料を使っても、その下地が傷んだままでは、決して家を守ることはできません。
私たちが自分たちのことを「建物の主治医」と呼んでいるのは、まさにこのためです。
お医者さんの本当の仕事は、薬を売ることではなく、患者さんの体を治し、健康にすることですよね。
薬はあくまで、そのための手段です。
塗装も全く同じだと私は考えています。
私たちの使命は、塗料を売ることではなく、お客様の家の健康を守ること。
塗料や塗装工事は、そのための手段にすぎないのです。

守るには、まず「何を守るのか」を知らなければならない

さて、ここからお話はもう一段深くなります。
「家を守る」と口で言うのは簡単です。しかし、本当に家を守り抜くためには、「家のどこを、何から守るのか」を正しく知っていなければなりません。
守るべき相手を知らないまま、ただ表面だけをきれいに塗るのは、「守っているつもり」になっているだけで、実際には守れていない。
私はそう確信しています。
では、外壁の塗装(塗膜)は、本当のところ何を守っているのでしょうか?
外壁の、そのすぐ奥には、一体何が隠れているのでしょうか?
その答えは次回、一枚の図を交えながらお見せいたします。
塗装職人が普段あまり語りたがらない、「塗膜の奥」の真実です。

あとがき

私は塗装の職人であると同時に、注文住宅の現場を監督として束ね、下地づくりや防水処理をこの手で直接施工してきました。だからこそ、外壁を見ただけで、その奥の構造まで透けて見えます。
この連載では、「建物の主治医」としての視点から、『失敗しない外壁リフォーム』の考え方を、順を追ってお話ししていきます。

次回もぜひ、楽しみにお待ちください。

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著者プロフィール

堺 俊之(さかい としゆき)

株式会社住まいるペイント 代表取締役。
外装劣化診断士・窯業サイディング塗替診断士・自然災害鑑定士。

高校卒業後、最初に就いた仕事はメインフレームのCOBOL・C言語のプログラマ。
その後、塗装、電気工事、不動産の用地仕入れ(累計76区画)、注文住宅の現場監督、下地・防水の職長(2年)と、建築と住まいに関わる現場を多面的に歩む。
1995年にサカイ美装として創業後、大規模修繕の現場で下地補修・防水の職長を務め、注文住宅の現場監督、リフォーム営業を経て2019年に法人化。
30歳のとき外傷性くも膜下出血を伴う事故を経験し、練馬区を中心に外壁塗装・防水の「診断ファースト」を実践。
「見えないところを手抜きしない」という仕事観の原点となった。
約30年にわたり、練馬区を中心とした外装リフォームの診断と施工管理に携わる。
建物の声を聞き、症状ではなく原因に処方する「建物の主治医」

メディア・所属

リフォーム産業新聞に複数回掲載
練馬区の推奨業者地域最良のおすすめ塗装業者紹介サービス
「ペイプロ」からの密着取材
プロタイムズ加盟店〔練馬石神井店〕

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建物の塗替えをする際に、何よりも大切なのは、「塗料の機能は、塗装職人の技術による適切な塗装により、建物を長く良い状態に保ってくれる」ということです。

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