外壁塗装の補助金は使える?練馬・中野・杉並を比較

外壁塗装を検討していると、「自治体の補助金を使えないだろうか」と考える方も多いのではないでしょうか。
住宅の省エネ化を支援する制度は、国や東京都、各自治体で実施されています。
ただし、住宅に関する補助金があるからといって、通常の外壁塗装や屋根塗装が対象になるとは限りません。
例えば、練馬区の省エネ設備設置に関する補助金では、太陽光発電や高断熱窓などが対象として案内されています。
一方、杉並区には、一定の性能条件を満たす高日射反射率塗料を屋根や外壁に施工した場合の助成制度があります。
隣接する区でも、制度の対象や条件は異なります。
※補助金の受付状況や要件は変更されます。申請前には必ず各制度の公式情報をご確認ください。

通常の外壁塗装が補助対象になるとは限りません

今回取り上げる制度の主な違いは、次のとおりです🔻

地域・制度外壁塗装・屋根塗装の扱い
練馬区省エネ設備設置の補助金では、通常の塗装は対象設備として掲載されていない
中野区省エネ設備設置の補助金では、通常の塗装は対象設備として掲載されていない
杉並区条件を満たす高日射反射率塗装は助成対象
国の住宅省エネ2026キャンペーン通常の塗装単独ではなく、定められた断熱改修や省エネ設備などが対象


制度を調べるときは、補助金の名称だけで判断しないことが大切です。
次の4点を確認しましょう。

  1. 自宅がある自治体と対象住宅の条件
  2. 対象となる工事・製品・塗料の色
  3. 申請のタイミングと必要書類
  4. 予算残額と現在の受付状況


特に、補助金の対象になる工事と、建物を維持するために必要な工事は、分けて考える必要があります。

練馬区の補助金で通常の外壁塗装は対象になる?

練馬区は2026年10月9日、カーボンニュートラル化設備設置補助金について、3,700万円の補正予算が成立したと公表しました。
「カーボンニュートラル化設備設置補助金」は、住宅などの省エネ・再生可能エネルギー設備の導入費用を支援する制度です。
補正後の予算額は、1億1,957万9,000円です。
同制度は当初予算が上限に達したため、9月16日から10月12日まで受付を停止していましたが、10月13日から申請受付を再開します。
練馬区が案内している主な対象設備は、次のとおりです。
公式ページでは、主な対象設備として次のものが案内されています。

  • 太陽光発電設備
  • 家庭用燃料電池システム(エネファーム)
  • 自然冷媒ヒートポンプ給湯機(エコキュート)
  • 高断熱窓・ドア
  • LED照明

この対象設備の一覧には、通常の外壁塗装や屋根塗装は掲載されていません。
そのため、外壁塗装を行うという理由だけで、この補助金の対象になるとは判断できません。

高断熱窓の工事と一緒なら、外壁塗装も対象になる?

高断熱窓などの対象設備と外壁塗装を同時に工事する場合でも、外壁塗装の費用まで自動的に補助対象になるわけではありません。
練馬区の制度では、補助対象経費に含まれない費用として、仮設足場費、処分費、事務手数料、諸経費などが挙げられています。
複数の工事をまとめて行う場合は、対象設備の機器費・工事費と、それ以外の工事費を分けて見積書を確認しましょう。

受付状況は契約前に確認を!

練馬区の補助金は、予算上限に達したことによる受付停止が案内されていた制度です。
補正予算や受付再開に関する情報が出ている場合も、実際に申請できる状態かどうかを公式ページで確認する必要があります。
⚠️受付期限内であっても、予算上限に達すれば終了する場合があります。

また、練馬区は「区から委託を受けた」と称する営業や、事実と異なるインターネット広告への注意を呼びかけています。
区が補助金について事業者に営業・販売を委託することはないと案内していますので、補助金を理由に訪問や電話で契約を迫られた場合は、慎重に対応してください。

公式情報:練馬区「令和8年度カーボンニュートラル化設備設置補助金」

杉並区では「高日射反射率塗装」が助成対象

杉並区の「令和8年度エコ住宅促進助成」には、既存住宅の屋根や外壁を対象とする「高日射反射率塗装」があります。
一般的な外壁塗装とは異なり、塗料や塗料色などに定められた条件があります。

主な助成条件は?

  • 近赤外線領域の日射反射率が50%以上の塗料・塗料色を使用する
  • 既存住宅の屋根・屋上・外壁に施工する
  • 屋根カバー工法や重ね葺きは対象外
  • 助成額は対象経費の20%
  • 屋根・外壁を合わせた助成上限額は15万円

対象経費には、材料費、塗装工事費、高圧洗浄費、足場設置費、養生費などが含まれます。
ただし、塗料の商品名だけで対象かどうかを判断することはできません。
使用する色も含めて、日射反射率の条件を満たしているか確認する必要があります。

遮熱塗料なら、どれでも助成されるわけではない

「遮熱塗料」「省エネ塗料」と呼ばれる製品であっても、制度が定める性能条件を満たしていなければ、助成対象になるとは限りません。
同じ製品シリーズでも、色によって反射性能が異なる場合があります。
見積もりを依頼するときは、次の点を確認しましょう。

  • 製品名と塗料色
  • 近赤外線領域の日射反射率
  • 性能を確認できるメーカー資料
  • 助成申請に必要な書類
  • 対象となる工事費の内訳

また、助成制度全体の予算残額が公表されていても、それが高日射反射率塗装だけに使える残額を示すとは限りません。
申請時点の受付状況を確認することが大切です!

公式情報:杉並区「令和8年度エコ住宅促進助成」

中野区の省エネ設備補助では通常の塗装は対象外

中野区の省エネルギー設備等設置に関する補助制度では、太陽光発電設備、蓄電システム、高断熱窓、家庭用燃料電池、高効率給湯器などが対象として案内されています。
今回確認した対象設備の一覧には、通常の外壁塗装や屋根塗装は掲載されていません。
そのため、一般的な塗り替え工事を行うだけで、この省エネ設備の補助金が利用できるとは判断できません。
ただし、これは中野区に住宅関連の支援制度が一切ないという意味ではありません。

耐震改修、防災、バリアフリーなど、工事の目的や住宅の条件によって別の制度が利用できる可能性があります。
塗装工事と関連する工事を計画している場合は、それぞれの制度を個別に確認しましょう。

公式情報:中野区「省エネルギー設備等の設置に係る補助金交付要綱」

国の住宅省エネ2026キャンペーンは外壁塗装に使える?

国の「住宅省エネ2026キャンペーン」では、窓の断熱改修や高効率給湯器の設置など、省エネ性能を高めるリフォームが支援されています。
リフォームに関する主な事業には、次のようなものがあります。

  • みらいエコ住宅2026事業
  • 先進的窓リノベ2026事業
  • 給湯省エネ2026事業

ただし、通常の外壁塗装だけを行う工事は、これらの制度で定められた対象工事とは異なります。
例えば、みらいエコ住宅2026事業のリフォームでは、対象となる住宅において、開口部や躯体の断熱改修など、所定の要件を満たす工事を実施する必要があります。
「遮熱塗料を使えば省エネになるから、国の補助金も使える」と考えるのではなく、制度ごとの対象工事や製品の条件を確認してください。
また、国の制度では、登録された住宅省エネ支援事業者が申請手続きを行う仕組みです。
申請の受付期限が設定されていても、予算上限に達すれば受付が終了する場合があります。

公式情報:住宅省エネ2026キャンペーン「リフォーム」

練馬・中野・杉並の違いを表で比較

地域・制度通常の外壁塗装主な対象・確認点
練馬区対象設備として掲載なし太陽光、高断熱窓・ドア、給湯設備など
中野区対象設備として掲載なし太陽光、蓄電池、高断熱窓、給湯設備など
杉並区条件を満たす塗装は対象日射反射率50%以上などの条件を満たす屋根・外壁塗装
国・住宅省エネ2026通常の塗装単独は対象外所定の断熱改修や省エネ設備など


※制度の対象や受付状況は変更される場合があります。申請前に必ず最新の公式情報をご確認ください。

補助金より先に、建物の状態を確認しましょう

私なら、最初に「補助金が使える塗料はどれですか」とは考えません。
先に確認するのは、建物のどこが傷み、何を直さなければならないかです。
補助金がなくても建物に必要な工事なのかを、契約前に考えておきましょう。
住まいるペイントでは、外壁塗装を考えるとき、最初に「補助金が使える塗料はどれか」と決めるのではなく、まず建物の状態を確認することが大切だと考えています。
補助金の条件を満たしていても、その塗料がすべての外壁材や既存塗膜に適しているとは限りません。
外壁のひび割れや塗膜の浮き、シーリングの傷みなど、建物の状態によって必要な処置は変わります。

工事の仕様はこの順番で考える

  1. 外壁材や既存塗膜の状態を確認する
  2. ひび割れ、浮き、シーリングなどの症状と原因を診断する
  3. 必要な下地処理や補修方法を決める
  4. 建物に適した塗装仕様を選ぶ
  5. その仕様が補助制度の条件を満たすか確認する


補助金を受けるために、建物に必要のない工事を追加したり、下地に合わない塗料を選んだりしては本末転倒です。
一方で、建物に適した仕様が助成制度の条件にも合うのであれば、制度を活用することは費用負担を考えるうえで有効な選択肢になります。

私たちが大切にしている「診断ファースト」の考え方については、こちらの記事でもご紹介しています。
▶️家を長く守るため、建物にも主治医が必要です

補助金を使う前に確認したい6項目

補助金の利用を検討している方は、契約前に次の6項目を確認しておきましょう。

  1. 自宅が対象地域か
    住所や住宅の条件が制度に合っているか確認する。
  2. 製品や色が対象条件を満たすか
    特に高日射反射率塗装では、塗料と色の性能を確認する。
  3. 申請のタイミングはいつか
    契約前、着工前、工事完了後など、制度ごとの手順を確認する。
  4. どの費用が対象になるか
    材料費、塗装工事費、足場代、諸経費などを分けて確認する。
  5. ほかの補助制度と併用できるか
    国・東京都・区の制度について、併用条件をそれぞれ確認する。
  6. 補助金が受けられなくても工事を行うか
    交付を前提にせず、建物に必要な工事かどうかを考える。


補助金には審査や予算上限があり、申請すれば必ず受け取れるわけではありません。交付されなかった場合の費用負担も含め、納得してから契約することが大切です。

よくある質問

Q.練馬区で外壁塗装に使える補助金はありますか?

A.今回取り上げたカーボンニュートラル化設備設置補助金では、通常の外壁塗装は対象設備として掲載されていません。高断熱窓や給湯設備など、制度が定める対象設備を確認してください。

Q.遮熱塗料なら、練馬区でも補助金の対象になりますか?

A.今回確認した練馬区の制度では、遮熱塗装は対象設備として掲載されていません。商品が「遮熱塗料」と呼ばれていることだけで、補助対象になるとは判断できません。

Q.杉並区では、どの遮熱塗料でも助成対象ですか?

A.いいえ。近赤外線領域の日射反射率が50%以上であることなど、制度が定める条件を満たす必要があります。塗料の製品名だけでなく、使用する色の性能も確認しましょう。

Q.杉並区の高日射反射率塗装では足場代も対象ですか?

A.区の案内では、対象経費に材料費、塗装工事費、高圧洗浄費、足場設置費、養生費などが含まれています。ただし、申請に必要な書類や対象経費の条件を確認してください。

Q.国と自治体の補助金は併用できますか?

A.制度によって異なります。同じ工事費に複数の補助を重ねて受けられない場合もあります。併用を考えている場合は、国と自治体のそれぞれの窓口で確認しましょう。

主治医からの処方箋

外壁塗装の費用を少しでも抑えたいと考えるのは自然なことです。
補助金を利用できるなら、ぜひ検討したいところでしょう。
ただし、補助金が使えるかどうかと、建物にどのような工事が必要かは、別々に考えることが大切です。
まずは建物の状態を確認し、必要な補修や塗装の仕様を決める。
そのうえで、条件に合う補助制度があれば活用する。
この順番で考えることが、住まいを長く守ることにつながります。

屋根や外壁の状態が気になったら、ご相談ください

住まいるペイントでは、練馬区・中野区・杉並区を中心に、外壁や屋根の状態を確認し、必要な補修やメンテナンスをご案内しています。

「塗装だけでよいのか知りたい」
「遮熱塗料が自宅に適しているか相談したい」
「今すぐ直すべき部分を知りたい」など、判断に迷うことがあればお気軽にご相談ください。

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著者プロフィール

堺 俊之(さかい としゆき)

株式会社住まいるペイント 代表取締役。
外装劣化診断士・窯業サイディング塗替診断士・自然災害鑑定士。

高校卒業後、最初に就いた仕事はメインフレームのCOBOL・C言語のプログラマ。
その後、塗装、電気工事、不動産の用地仕入れ(累計76区画)、注文住宅の現場監督、下地・防水の職長(2年)と、建築と住まいに関わる現場を多面的に歩む。
1995年にサカイ美装として創業後、大規模修繕の現場で下地補修・防水の職長を務め、注文住宅の現場監督、リフォーム営業を経て2019年に法人化。
30歳のとき外傷性くも膜下出血を伴う事故を経験し、練馬区を中心に外壁塗装・防水の「診断ファースト」を実践。
「見えないところを手抜きしない」という仕事観の原点となった。
約30年にわたり、練馬区を中心とした外装リフォームの診断と施工管理に携わる。
建物の声を聞き、症状ではなく原因に処方する「建物の主治医」

メディア・所属

・リフォーム産業新聞に複数回掲載
・練馬区の推奨業者地域最良のおすすめ塗装業者紹介サービス
・「ペイプロ」からの密着取材
・プロタイムズ加盟店〔練馬石神井店〕

参考資料

※補助制度は、予算、受付状況、対象製品、申請時期が変更される場合があります。契約前および申請前に、必ず自治体・事務局の最新情報をご確認ください。

最終的には、塗装業者の誠実さで命運を分けます!

建物の塗替えをする際に、何よりも大切なのは、「塗料の機能は、塗装職人の技術による適切な塗装により、建物を長く良い状態に保ってくれる」ということです。

建物の状況によって、最適な塗料は変わります。



 ” 家の表情が変わると生活が変わる “



塗装の技術力とご提案には、ぜひ一度、練馬区の塗装会社〈住まいるペイント〉にご相談ください。誠実な対応をさせていただきます。

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