目次
- 猛暑が当たり前になる時代、 住まいにも「暑さから家族を守る性能」が必要です
猛暑が当たり前になる時代、 住まいにも「暑さから家族を守る性能」が必要です
夏の暑さは、外出時だけの問題ではありません。 熱中症は室内でも起こるため、 これからの住まいには、雨風を防ぐだけでなく、 強い日射や外気の熱を室内へ入れにくくする考え方が必要です。 屋根、外壁、窓、断熱、換気、エアコンを別々に考えず、 建物全体で暑さに備えることが新しい住宅管理の基準になります。
この記事の要点
- 熱中症は屋外だけでなく、室内でも発生します。
- 夏の熱は、窓、外壁、屋根などから建物へ入ります。
- 遮熱塗料だけで、住宅全体の暑さが必ず解決するわけではありません。
- 窓の日射遮蔽、断熱、換気、空調を含めて考える必要があります。
- 外装リフォームは、塗装前に屋根・外壁・下地の状態を確認することが重要です。

子どもが外で遊べないほど、夏の環境が変わっています
以前は、夏休みになると、 子どもたちが朝から公園や校庭で遊ぶ姿が 当たり前のように見られました。
しかし現在は、強い暑さによって、 野球やサッカーなどの屋外活動を 中止・短縮しなければならない日があります。
大人が子どもの頃に経験した夏と、 今の子どもたちが過ごしている夏を、 同じ感覚で考えることはできません。
これは屋外活動だけの問題ではありません。
外気温が上がり、強い日射を受け続ければ、 屋根や外壁の表面温度も上昇し、 その熱が時間をかけて室内へ伝わります。
これからの家は、雨風を防ぐだけでなく、
暑さから家族を守る場所であるべきです。
熱中症は「外にいる人だけ」の問題ではありません
環境省は、熱中症が屋内でも多く発生しているとして、 エアコンを適切に使い、 涼しい環境で過ごすよう呼びかけています。
特に注意が必要なのは、 暑さを感じにくい高齢者、 体温調節機能が十分に発達していない子ども、 持病のある方です。
「窓を開けているから大丈夫」
「風が入っているから大丈夫」
「昔はエアコンを使わなかった」
このような感覚だけで判断せず、 室内の温度と湿度を確認する必要があります。
また、エアコンの設定温度と 実際の室温は同じとは限りません。
建物の構造、部屋の位置、日当たり、 エアコンの能力や設置場所によっては、 同じ家の中でも温度差が生じます。
夏の熱は、どこから家へ入るのでしょうか
夏の住まいを考えるとき、 屋根だけに目が向きやすいのですが、 熱の入り方は一つではありません。
- 窓から入る日射
- 屋根から伝わる熱
- 外壁から伝わる熱
- 隙間から入る高温の外気
- 調理器具や家電から発生する熱
- 人の体から発生する熱
国土交通省の住宅省エネルギー技術資料では、 夏の日射熱の侵入は 「窓、壁、屋根」の順に大きいとされています。
そのため、屋根や外壁だけを対策しても、 大きな窓から強い日射が入り続けていれば、 室内の暑さが十分に改善しない場合があります。
特に西側の窓は、 夏の午後に低い角度から強い日射が入りやすいため、 外付けの日よけ、すだれ、シェード、雨戸などによる 日射遮蔽も有効な選択肢です。
「遮熱塗料を塗れば涼しくなる」とは一律に言えません
遮熱塗料は、太陽光の一部を反射し、 屋根や外壁表面の温度上昇を抑えることを 目的とした塗料です。
ただし、遮熱塗料を塗れば、 すべての住宅で同じように 室温や電気代が下がるとは限りません。
実際の効果には、次の条件が関係します。
- 屋根の色と形状
- 屋根材の種類
- 屋根や天井の断熱性能
- 小屋裏の換気状態
- 窓の大きさと方角
- 周囲の建物や樹木による日陰
- 建物の気密性
- エアコンの性能と使用方法
例えば、天井断熱が十分に施工されている住宅と、 断熱材に欠損やずれがある住宅では、 屋根から室内へ伝わる熱の影響が異なります。
また、窓から大量の日射が入る家では、 窓への対策を組み合わせなければ、 期待した変化を感じにくい可能性があります。
遮熱塗料は暑さ対策の選択肢の一つです。
住宅全体の暑さを解決する万能な塗料ではありません。
遮熱と断熱は、役割が異なります
遮熱と断熱は、 同じような意味で使われることがありますが、 基本的な役割は異なります。
遮熱は、太陽から受ける放射熱を 反射するなどして抑える考え方です。
断熱は、屋外と屋内の間で 熱が伝わりにくくなるようにする考え方です。
夏の暑さ対策としては、 日射を遮ることに加えて、 屋根、天井、外壁、窓などの断熱性能を 総合的に考える必要があります。
断熱改修を検討するときも、 一部分だけを高性能にすればよいとは限りません。
結露、換気、既存の建物構造なども確認し、 建物全体のバランスを考えて計画することが重要です。
塗装工事の前に、建物の状態を確認する
暑さへの対策を目的として屋根塗装を行う場合でも、 最初に確認すべきことは塗料の種類だけではありません。
- 屋根材に割れや欠損がないか
- 屋根材の劣化が塗装可能な範囲か
- 板金に浮きや固定不良がないか
- 雨漏りや漏水の痕跡がないか
- 塗膜の剥がれや脆弱層がないか
- 屋根裏の換気が確保されているか
屋根材そのものが著しく傷んでいる場合、 塗装では解決できないことがあります。
また、外壁や屋根の表面温度を下げることだけを優先し、 雨水を防ぐという外装本来の役割を おろそかにしてはいけません。
防水性、耐久性、下地との適合性を確認したうえで、 遮熱性能を含めた材料選定を行う必要があります。
窓・外壁・屋根・空調を一つの計画として考える
これからの暑さ対策では、 一つの商品だけで解決しようとしないことが大切です。
対策は、おおむね次の順序で考えます。
- 室温と湿度を測り、暑くなる部屋と時間帯を把握する
- 窓から入る日射を外側で遮る
- エアコンを適切に使用する
- 屋根裏や換気設備の状態を確認する
- 窓、天井、外壁などの断熱性能を確認する
- 外装改修時に遮熱材料を選択肢として比較する
まず、家のどこが、何時ごろ、 どのように暑くなるのかを把握します。
西日が主な原因なのか、 最上階の天井付近が暑いのか、 エアコンの能力が不足しているのかによって、 優先する対策は変わります。
工事をした後は、効果を確かめる
これからの住宅改修では、 「工事をしたから良くなったはず」で 終わらせないことも重要です。
工事前後で、同じ条件に近い日時の 室温、湿度、屋根裏温度、消費電力などを記録すれば、 変化を確認する材料になります。
ただし、外気温、日射、風、エアコンの設定、 家族の在宅状況などによって結果は変わります。
単日の数字だけで効果を断定せず、 条件と一定期間の記録をそろえて比較する必要があります。
住まいるペイントでも、 使用材料や施工工程だけでなく、 暑さ対策を目的とした工事については、 工事前後の状態を確認できる仕組みを 今後さらに研究していきたいと考えています。
施工する人とは別に、確認する人を置く
高性能な塗料や建材を選んでも、 決められた施工方法が守られなければ、 本来の性能は期待できません。
そこで住まいるペイントでは、 施工する職人とは別に、 現場経験のある社員監督が施工状況を確認します。
これは、会社と無関係な第三者による検査ではありません。
施工者とは別の管理者の目線を入れる、 住まいるペイントの社内品質管理です。
下地処理、下塗り、材料の使用量など、 完成すると見えなくなる工程を施工中に確認し、 写真と工事報告書に残します。
これからの住まい、新たな基準
これまでの住宅は、 雨漏りを防ぎ、冬の寒さをしのぐことが 主に求められてきました。
しかし、夏の過ごし方そのものが変わるほど 暑さが厳しくなる中で、 住まいにも新しい役割が求められています。
それは、家族が室内で安全に過ごせるように、 日射、断熱、換気、空調、外装を 一つの仕組みとして考えることです。
塗るだけではなく、熱の入り方を考える。
商品だけではなく、建物全体を診る。
工事をして終わりではなく、変化を確かめる。
「暑さから家族を守れるか」も、 これからの住まい選びと改修に必要な 新しい品質基準だと考えています。
建物の主治医からの「+1の処方箋」
晴れた暑い日に、 ご自宅の室温を次の5カ所で確認してください。
- 1階の居間
- 2階の南側または西側の部屋
- 最上階の天井付近
- エアコンから離れた場所
- 高齢者や子どもが長時間過ごす部屋
時間帯と温度・湿度を記録すると、 家のどこに対策が必要なのかを考えやすくなります。
今日の一言: 「暑さを我慢するのではなく、家の中へ熱を入れにくくする。」
住まいの暑さ対策についてよくある質問
遮熱塗料を屋根に塗れば、室温は何度下がりますか?
一律には確認できません。 屋根材、色、断熱材、換気、窓、間取り、日射条件などで 室温への影響が異なります。 特定の温度低下を保証する説明には注意が必要です。
白い屋根にすれば、必ず涼しくなりますか?
一般に明るい色は日射反射率が高い傾向がありますが、 室温への影響は建物全体の条件によって変わります。 景観、防汚性、材料の適合性なども含めて検討してください。
暑さ対策では屋根と窓のどちらを優先すべきですか?
暑くなる部屋、方角、時間帯、建物の断熱状態によって異なります。 夏の日射熱は窓から入る割合が大きいため、 窓の日射遮蔽も併せて確認することが重要です。
エアコンを使用していれば、建物の対策は不要ですか?
エアコンの適切な使用は熱中症予防に重要です。 そのうえで、日射遮蔽や断熱を組み合わせることで、 室温を安定させ、空調の負担を抑えられる可能性があります。
屋根を塗る前に、家全体の暑さを確認しませんか
「2階だけ異常に暑い」
「遮熱塗料を勧められたが、本当に必要か分からない」
「屋根の状態と暑さ対策を一緒に確認したい」
このような方は、 住まいるペイントの無料建物診断へご相談ください。
屋根や外壁の劣化状態を確認し、 塗装できる状態なのか、 どの対策を優先すべきかをご説明します。
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著者プロフィール

堺 俊之(さかい としゆき)
株式会社住まいるペイント 代表取締役。
外装劣化診断士・窯業サイディング塗替診断士・自然災害鑑定士。
高校卒業後、最初に就いた仕事はメインフレームのCOBOL・C言語のプログラマ。
その後、塗装、電気工事、不動産の用地仕入れ(累計76区画)、注文住宅の現場監督、下地・防水の職長(2年)と、建築と住まいに関わる現場を多面的に歩む。
1995年にサカイ美装として創業後、大規模修繕の現場で下地補修・防水の職長を務め、注文住宅の現場監督、リフォーム営業を経て2019年に法人化。
30歳のとき外傷性くも膜下出血を伴う事故を経験し、練馬区を中心に外壁塗装・防水の「診断ファースト」を実践。
「見えないところを手抜きしない」という仕事観の原点となった。
約30年にわたり、練馬区を中心とした外装リフォームの診断と施工管理に携わる。
建物の声を聞き、症状ではなく原因に処方する「建物の主治医」
メディア・所属
・リフォーム産業新聞に複数回掲載
・練馬区の推奨業者地域最良のおすすめ塗装業者紹介サービス
・「ペイプロ」からの密着取材
・プロタイムズ加盟店〔練馬石神井店〕物全体を診る 外装リフォームを提案している。
参考資料と記事について
- 執筆日:2026年8月16日
- 執筆者:株式会社住まいるペイント 代表取締役 堺俊之
- 参考:環境省「熱中症予防情報サイト」
- 参考:環境省「熱中症警戒アラートやエアコンを利用し、この夏も万全の熱中症対策を」2023年7月26日
- 参考:国土交通省「住宅の省エネルギー 設計と施工 2023」
- 本文:堺俊之の建築実務経験と、住まいるペイントの建物診断・品質管理方針に基づく解説
熱中症への対応は、年齢、健康状態、室温、湿度などによって異なります。 体調に異変を感じた場合は、住宅改修の検討よりも、 涼しい場所への移動や医療機関への相談を優先してください。
遮熱塗料や断熱改修の効果は、 建物の仕様、施工条件、使用環境によって異なります。 現地調査と製品の最新資料に基づいて判断する必要があります。
最終的には、塗装業者の誠実さで命運を分けます!
建物の塗替えをする際に、何よりも大切なのは、「塗料の機能は、塗装職人の技術による適切な塗装により、建物を長く良い状態に保ってくれる」ということです。
建物の状況によって、最適な塗料は変わります。
” 家の表情が変わると生活が変わる “
塗装の技術力とご提案には、ぜひ一度、練馬区の塗装会社〈住まいるペイント〉にご相談ください。誠実な対応をさせていただきます。