都心までの距離だけで家の価値は決まらない

本日、2026年8月2日付の日本経済新聞一面に、 「世界で進む首都圏離れ」という記事が掲載されていました。記事では、住宅価格の高騰、テレワークの普及、生活環境に対する価値観の変化などを背景に、主要国で首都圏への人口集中が緩和し始めていると報じられています。
日本経済新聞がOECDの地域別人口データを分析したところ、対象となった主要国の約6割で、首都圏への人口集中の勢いが緩やかになっていたとされています。
一方で、日本は依然として首都圏への人口集中度が高い国の一つです。
紙面の比較では、2023年時点で、国内人口に占める最大都市圏の割合は、日本が約27%と示されています。
ただし、世界で起きている変化を見ると、住まいを選ぶ基準が少しずつ変わり始めていることが分かります。
これからの住宅価値は、「どこに建っているか」だけでは決まりません。
都心への近さだけでなく、建物がどのように維持管理されてきたかも、これからの住宅価値を左右する重要なポイントです。
今日は、日本経済新聞の記事をもとに、その理由をお話しします。
目次
これまでの住宅価値は「どこにあるか」が中心でした
住宅を選ぶとき、これまでは次のような条件が重視されてきました。
- 最寄り駅からの距離
- 都心までの所要時間
- 通勤や通学の利便性
- 周辺の商業施設
- 地域の知名度
- 土地価格
もちろん、立地は今後も住宅価値を構成する重要な要素です。
しかし、在宅勤務やオンラインサービスが広がり、毎日同じ場所へ通勤する必要がない人が増えれば、都心までの距離だけで住まいを評価する必要性は相対的に下がります。
その一方で、長い時間を自宅で過ごすようになれば、 「その家で安全に、快適に、長く暮らせるか」という建物そのものの状態が、これまで以上に重要になります。
これからの住宅価値は、「都心から近いか」だけでは判断できません。
建物が現在どのような状態にあり、いつ、どこを、どのように修繕したのか。その工事内容を写真や書類で説明できることが、新しい判断基準になっていくと私は考えています。
これからは「その家がどう守られてきたか」が問われます
同じ地域にあり、同じ築年数で、外観がよく似た2棟の住宅があったとします。
一方は、過去の点検記録や修繕記録が残っていません。
もう一方は、いつ点検を行い、どこに劣化があり、どの材料を使って、どのように修繕したかが記録されています。
さらに、完成後には見えなくなる下地処理や防水工程も、写真で確認できる状態です。
外観だけを見れば、2棟に大きな違いはないかもしれません。
しかし、建物の状態を判断するために必要な情報量には、大きな差があります。
これからの住宅価値は、修繕した事実だけでなく、どのように修繕したかを説明できることによっても支えられます。
中古車なら整備記録を確認するのに、住宅では確認しない
中古車を購入するとき、多くの人が走行距離や年式だけでなく、整備記録も確認します。
オイル交換をしてきたか。
事故や修理の履歴はあるか。
消耗部品はいつ交換したか。
車体がきれいに見えても、過去の整備状況が分からなければ、購入後にどのような不具合が起きるか判断しにくいからです。
住宅も同じではないでしょうか。
外壁をいつ塗装したかだけでなく、次のような情報が重要です。
- 塗装前の外壁や屋根はどのような状態だったか
- ひび割れや浮きへ、どのような補修を行ったか
- シーリングを打ち替えたのか、打ち増したのか
- どのメーカーの、どの材料を使用したか
- 施工面積に対して必要な材料量を使用したか
- 各工程の乾燥時間を確保したか
- 防水や板金部分も点検したか
- 施工途中の写真が残っているか
住宅も、車の整備記録簿のように、点検と修繕の履歴を残していく必要があります。
塗り替えは「見た目を整える工事」だけではありません
外壁塗装というと、色を変えて建物をきれいにする工事だと思われがちです。
しかし、本来の目的は、外壁や屋根を雨、紫外線、風などから保護し、建物の劣化を抑えることです。
そのため、塗料を塗る前に、建物の状態を正しく確認しなければなりません。
外壁のひび割れ、塗膜の浮き、シーリングの破断、防水層の劣化、屋根や板金の不具合など、建物によって必要な処置は異なります。
原因を確認しないまま表面だけをきれいにしても、建物の問題が解決したとは限りません。
大切なのは、 「何色に塗ったか」ではなく、「建物の状態に対して何を行ったか」です。
施工写真があるだけでは、十分とは限りません
最近は、工事中の写真をお客様へ提出する会社が増えています。
工程を記録することは、非常に大切です。
ただし、写真があることと、施工内容が適切であることは、必ずしも同じではありません。
写真には、次の3つが必要です。
- 必要な工程が記録されていること
- その写真が建物のどの場所なのか分かること
- 施工要領書や工事計画と照合できること
例えば、下塗りをしている写真が1枚あっても、すべての施工範囲に適切な量が使用されたかまでは判断できません。
施工面積、メーカーの標準使用量、搬入缶数、使用後の缶数、工程写真を照らし合わせる必要があります。
記録は、ただ保管するためではなく、 施工内容を後から確認し、説明できるようにするために残すものです。
施工する人と、確認する人を分ける
外装リフォームは、一般に「外壁塗装」と呼ばれていても、実際には複数の専門工事で構成されています。
- 足場工事
- 下地補修工事
- シーリング工事
- 防水工事
- 板金工事
- 大工工事
- 塗装工事
それぞれ使用する材料も、守るべき施工方法も異なります。
住まいるペイントでは、施工する職人とは別に、現場経験のある社員監督が工事全体を確認します。
現地調査の内容、施工要領書、使用材料、標準使用量、工程写真、実際の施工状況を照合し、計画した工事が行われているかを確認します。
なお、弊社社の社員監督は、弊社から独立した第三者検査機関ではありません。
住まいるペイントの社員として、 施工者とは別の管理者の立場から現場を確認します。
住宅履歴情報を残すことで将来の判断を助けます
国土交通省は、住宅の設計、施工、維持管理、改修などの情報を蓄積し、住宅の維持管理や売買の際に活用する「住宅履歴情報」の考え方を示しています。
住宅履歴情報は、一般に「いえかるて」とも呼ばれています。
例えば、次のような資料が将来の判断材料になります。
- 建物の図面や仕様書
- 定期点検の報告書
- 外壁・屋根などの診断記録
- 修繕工事の見積書や契約書
- 使用した材料の名称
- 工事前・工事中・完成後の写真
- 保証書や施工報告書
こうした資料が残っていれば、次回の修繕時に、過去の工事内容を踏まえて判断できます。
将来、住宅を売却したり、家族へ引き継いだりするときにも、建物がどのように維持されてきたのかを説明しやすくなります。
ただし、記録があるだけで住宅価格の上昇や売却価格を保証するものではありません。
それでも、履歴が確認できない住宅より、点検と修繕の内容を説明できる住宅のほうが、建物の状態を判断するための材料は多くなります。
これからの住まいに新たな基準
これまで住宅は、「どこに建っているか」を中心に評価されてきました。
これからは、それに加えて、 「どのように点検され、どのように守られてきたか」も大切な判断基準になると考えています。
そのためには、診断、適切な施工、施工者とは別の確認、そして住宅履歴の記録が必要です。
住まいるペイントの施工管理については、次の基幹特集記事で詳しくご説明しています。
▶️AIにも管理者が必要なら、外壁塗装にも監督が必要です
今日お伝えしたかったこと
世界で首都圏への人口集中に変化が見え始めているというニュースは、住まいの選び方が変わり始めていることを示しています。
立地の重要性がなくなるわけではありません。
しかし、都心までの距離だけでなく、建物の安全性、快適性、維持管理の状態を重視する人は、今後さらに増えていくのではないでしょうか。
家の価値を守るのは、塗り替えたという事実だけではありません。
正しく診断し、必要な工事を行い、その内容を記録として残すことです。
住宅を一度きれいにするだけでなく、次の点検や修繕、そして次の世代まで見据えて記録をつないでいく。
それが、住まいるペイントの考える「これからの住まい、新たな基準」です。
現在の建物状態と修繕履歴を整理しませんか
株式会社住まいるペイントでは、東京都練馬区を中心に、中野区・杉並区・板橋区などで、外壁・屋根・シーリング・防水を含む建物診断を行っています。
「前回の工事内容が分からない」
「今すぐ直す箇所と、経過観察できる箇所を分けたい」
「次回の修繕に役立つ記録を残したい」
このような場合は、お気軽にご相談ください。
建物の現在の状態を確認し、必要な工事、経過観察できる箇所、将来の修繕計画に入れる箇所に分けてご説明します。
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📞 0120-39-4116(フリーダイヤル)
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著者プロフィール

堺 俊之(さかい としゆき)
株式会社住まいるペイント 代表取締役。
外装劣化診断士・窯業サイディング塗替診断士・自然災害鑑定士。
高校卒業後、最初に就いた仕事はメインフレームのCOBOL・C言語のプログラマ。
その後、塗装、電気工事、不動産の用地仕入れ(累計76区画)、注文住宅の現場監督、下地・防水の職長(2年)と、建築と住まいに関わる現場を多面的に歩む。
1995年にサカイ美装として創業後、大規模修繕の現場で下地補修・防水の職長を務め、注文住宅の現場監督、リフォーム営業を経て2019年に法人化。
30歳のとき外傷性くも膜下出血を伴う事故を経験し、練馬区を中心に外壁塗装・防水の「診断ファースト」を実践。
「見えないところを手抜きしない」という仕事観の原点となった。
約30年にわたり、練馬区を中心とした外装リフォームの診断と施工管理に携わる。
建物の声を聞き、症状ではなく原因に処方する「建物の主治医」
メディア・所属
・リフォーム産業新聞に複数回掲載
・練馬区の推奨業者地域最良のおすすめ塗装業者紹介サービス
・「ペイプロ」からの密着取材
・プロタイムズ加盟店〔練馬石神井店〕
参考資料・出典
- 日本経済新聞「世界で進む首都圏離れ」「主要国6割、人口集中緩和 住宅高騰映す」2026年8月2日付日曜版1面。
- 一般社団法人住宅履歴情報蓄積・活用推進協議会「いえかるてとは」(2026年8月2日参照)。
- 住まいるペイントの診断方針、施工管理体制、記録方法および堺俊之の職歴は、堺俊之本人からの共有。2026年8月2日。
※新聞記事の内容は、提供された2026年8月2日付紙面で確認できる見出し、図表および本文を要約したものです。人口集中の定義、集計対象国、算出方法の全条件は、提供された紙面写真だけでは確認できません。
※本記事における「住宅価値の判断基準が変化する」という記述は、新聞記事を踏まえた堺俊之および住まいるペイントの見解です。修繕記録や住宅履歴情報によって、個別住宅の査定価格や売却価格が上昇することを保証するものではありません。
最終的には、塗装業者の誠実さで命運を分けます!
建物の塗替えをする際に、何よりも大切なのは、「塗料の機能は、塗装職人の技術による適切な塗装により、建物を長く良い状態に保ってくれる」ということです。
建物の状況によって、最適な塗料は変わります。
” 家の表情が変わると生活が変わる “
塗装の技術力とご提案には、ぜひ一度、練馬区の塗装会社〈住まいるペイント〉にご相談ください。誠実な対応をさせていただきます。