築10年を過ぎたあたりから、外壁塗装を視野に入れる方が増えてきます。
しかし、外壁塗装をする時の「匂い」について不安に思われている方は多いのではないでしょうか?
「人体に害はない?」「ご近所にご迷惑がかからない?」などなど心配は尽きません。
戸建てのみならず、マンション・アパートのオーナー様、ご入居者様も同様です。
そして、小さなお子様やペットへの影響も気になりますよね。
しかし、塗料の匂いの基礎知識を得ることで、事前に備えることができます。
今回は、そんな外壁塗装の匂いの解消策についてお伝えしていきます。
正しい知識を知っていれば怖くありません!
しっかりと対策をして、ストレスなく外壁塗装が終われるよう参考にしてくださいね。
では、これから、実際に塗料のどのような成分が臭うのかお伝えしていきます!
外壁塗装する時の匂いの原因は?
塗料と聞くと、なんとなくツンとした刺激のある独特の匂いを思い出したりしませんか?
実は塗料の匂いの正体は、油性塗料に使うシンナーが原因です。
塗料は『油性』『水性』の2種類が存在します。
水性塗料は溶剤に水、油性塗料は溶剤に有機溶剤を使用しており、油性塗料は有機溶剤の量によって『弱溶剤』『強溶剤』に分けることができます。
油性塗料に使われるこれらの有機溶剤がいわゆるシンナーと呼ばれるものです。
溶剤としてのシンナーには「塗料の防水性を高める」「乾燥を早めてくれる」「鉄材のサビを出にくくする」といった優れた効果があることで、屋根にもよく使用されています。
シンナーを長時間吸い続けるとどうなるの?
シンナーは長時間にわたり吸い続けると、健康に悪影響が出る場合があります。
その症状は人によって様々で個人差がありますが、主な症状としては、吐き気・目眩・頭痛・目や喉などの粘膜の不快感と、目鼻口の粘膜部の異常があげられます。
とはいえ、塗料のすぐそばで一日中過ごすようなことがない限り、これらの症状が出てくるほど大量に吸い込むことは考えにくく、現在はほとんどの塗料が安全性に配慮された塗料であるため、過剰に心配する必要はないと言えます。
妊婦さんや小さなお子様、ペットへの影響
妊婦さんや、小さい子供やペットなどがいるご家庭でも、匂いの少ない水性塗料を外壁塗装に使えば、匂いの問題はありません。
しかし、妊婦さんや小さな子供やペットは大人よりも敏感です。
気になる方は、作業中はできるだけ吸い込まないように気をつけることが必要です。
その期間は外出を多めにしたり、ペットはペットホテルを利用することや、だれかに預かってもらうことも考えておきましょう。
臭うのはいつ?
実は、外壁塗装を行なっている間でも、ずっと匂いがするということはありません。
塗料を塗る以外の工程も多く、その期間は匂いの心配はしなくても大丈夫です。
塗り作業の日でも、匂いが気になりやすいのは『下塗り』『中塗り』『上塗り』の工程が行われる約3日間です。
1日1工程の3段階重ね塗りすることによって、丈夫な塗膜に仕上げることができるので、どうしても必要な期間になります。
中でも、「中塗り」と「上塗り」は同じ塗料を使うことになるため、1番匂いが強くなる傾向があります。
つまり、その期間が分かっていれば、心積もりや匂い対策ができるというわけです!
マンション・アパートのオーナー様が気をつけること
マンション・アパートのオーナー様は、工事日程が詳しく決まったら、スケジュールを把握し、24時間換気システムに注意することが大切です。
マンションやアパートの住人は、施工業者に直接スケジュールの確認をする機会がほとんどないため、オーナー様が、いつ塗りの作業に入るのかを施工業者に確認しておくことで、お住まいの方に、匂いが発生するスケジュールをお伝えすることができ、後からの苦情に繋がりにくくもなります。
さらに、その期間は24時間換気システムを切っておくことをお知らせするのも重要です。
その期間に換気システムを使ってしまうと、匂いを含んだ外気を室内に取り入れることになります。
そして、入居している側でも、連絡掲示板を常にチェックする、取りまとめをしている修繕管理担当者、オーナーさんなどからスケジュールの情報を共有してもらうなどして、お互いにストレスの少ない対処をしましょう。
ご近所への影響は?
塗装業者のほうでも、外壁塗装中は、極力近隣に匂いが届かないように配慮しながら施工しています。
作業時には、足場と共に家全体をメッシュシートで覆ってカバーするのですが、このシートこそ匂いを軽減する役割があります。
もし、外壁塗装されている近くを通ると、かなり近づいてもそれほど匂いがしないことに気づかれると思います。
とはいえ、まったくの無臭ということはありません。
塗装工事前には施主様からご近所にご挨拶に行き、何か気になることがあった場合には、すぐに塗装業者に伝えてもらうようお伝えしておきましょう。
もちろん、塗装業者も事前に近隣へのご挨拶に伺いますが、後々のトラブルやなどを避けるためにも、施主様がご挨拶に回られるのがベストです。
では、ここからは実際に行なえる対策をお伝えしていきます!
匂い問題解決の具体策
外壁塗装の匂い対策①「匂いの少ない塗料を選ぶ」
塗装による影響がどうしても心配な方は、匂いの少ない水性塗料を選びましょう。
水性塗料は人体にも環境にも優しく、匂いも少ないので、周辺の方々にご迷惑をかけることがありません。
中でも、VOC(※)が1%以下のものは人体にも全く影響がなく、万が一地面に流れ出ても環境に影響を与えることもありません。
※VOC(volatile organic compounds):揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称
油性塗料でも『弱溶剤』を選択すれば、有機溶剤の量が少ないため、匂いは軽減されます。
気になる方は塗料選びの際に施工業者に相談してみましょう。
外壁塗装の匂い対策②「F☆☆☆☆規格の塗料を使用してもらう」
さらに安全性の高い塗料を選ぶときはF☆☆☆☆(エフフォースター)の表記があるかどうかを確認しましょう。
このF☆☆☆☆のマークはJIS規格でシックハウス症候群の原因であるホルムアルデヒド放散レベルを示しており、☆が多いほど安全です。
☆4つレベルは「室内でも制限なく使える」という最高ランクで、健康被害に対して、問題なく対策をしているという証でもあります。
塗料選びの際にはチェックしておきましょう。
外壁塗装の匂い対策③「効率よく換気しよう」
外壁塗装中は、窓を開けてしまうとシンナーの匂いが家の中に入ってきますので、なるべく窓は開けないようにしましょう。
どうしても家の中の匂いが気になるという方は、外壁塗装している方向とは逆の位置にある窓を開けて、扇風機などを回して排気させる方法が有効です。
特に、高所で作業が行われている際は、臭気は下の方に流れるという性質を利用して、1階から空気を追い出すように換気をするとよいでしょう。
塗装作業をしている場所から離れている1階の窓を開けて、外に向かって扇風機やサーキュレーターで風を送ることで、家の中の匂いを含んだ空気を効率よく外に送り出せます。
注意したいのは、工事中はドアや窓などの開口部は「養生」という作業で覆われていること。
窓やドアが開け閉めできなくなるのではと心配される方もいらっしゃる方も多いと思います。
実は、開け閉めができるよう工夫して養生を行うことは可能です。
施工業者に予め「ここは換気ができるように開け閉めできるようにしたい」と伝えて、窓からも換気ができるように対応してもらいましょう。
とはいえ、作業の進行状況によっては対応が難しい場合もあるため、気になることは遠慮なく相談しましょう。
外壁塗装の匂い対策④「専用スプレ―を使う」
外壁塗装中の匂いを軽減する方法として、有機溶剤用の消臭スプレーの利用もとっても有効です!
シンナーをはじめ、外壁塗装時に使用される有機溶剤の匂いは、一般的な消臭スプレーや芳香剤で消すのは困難です。
気になる場合は、専用スプレーの購入がおすすめです。
外壁塗装の匂い対策⑤「匂いの強い期間だけ外出する」
いろいろ手を打ってみても、どうしても匂いが耐えられないという方はいらっしゃいます。
匂いの感じ方は個人差があるので仕方がないこと。
辛い方は我慢をせず、匂いから離れてしまうのが何より安心です。
特に匂いが気になるのは、先述の通り、下塗り・中塗り・上塗りの約3日間。
それほど長期間ではないため、その期間だけホテルや実家に泊まる、マンスリーマンションやウィークリーマンションを活用してみる、というのもおすすめです。
しかし、急に施主様が留守になっては業者も困ってしまうので、外出を決めたら、必ず伝えておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
外壁塗装の匂い対策は、匂いの感じ方に個人差があるため実際に体験してみないと分からないという面もあります。
しかし匂いに悩まされて不安に過ごすことのないように事前に対策したり知識を持っておくことで、快適に過ごすとこも可能です。
外壁塗装をしたいけれど心配ごとが多くて一歩を踏み出せない、と不安な方はぜひ参考にしてみてくださいね。
=======================
最終的には、塗装業者の誠実さで命運を分けます!
建物の塗替えをする際に、何よりも大切なのは、「塗料の機能は、塗装職人の技術による適切な塗装により、建物を長く良い状態に保ってくれる」ということです。
建物の状況によって、最適な塗料は変わります。
”家の表情が変わると生活が変わる”
塗装の技術力とご提案には、ぜひ一度、練馬区の塗装会社〈住まいるペイント〉にご相談ください。
誠実な対応をさせていただきます。
=======================